「やり方が分からない」の敬語・ビジネスでの言い換えは?【そのまま使える例文集】

日記
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新しい業務を任された時や、初めて使うシステムの操作に戸惑った時。
正直に「やり方が分からない」と伝えたいけれど、「そのまま言うのは失礼かな?」「能力不足だと思われないかな…」と、言葉選びに迷ってしまった経験はありませんか?

ビジネスシーンにおいて、分からないことを隠して自己判断で進めるのは最も危険です。しかし、聞き方一つで「勉強熱心な人」と思われるか、「頼りない人」と思われるかが分かれてしまいます。

この記事では、相手に失礼にならず、かつスマートに聞こえる、ビジネスシーンでの正しい「分からない」の伝え方と言い換えフレーズを、そのまま使える例文と共に紹介します。

結論:まずはこの3つを覚えよう!鉄板の言い換えフレーズ

「やり方を教えてください」を丁寧に言う場合、基本となるのは以下の3つの表現です。これらを覚えておくだけで、大抵の場面は乗り切れます。

  • ご教示(きょうじ)いただけますでしょうか
    • 用途: 最も汎用性が高い。知識、方法、手段などを教えてほしい時に使います。
    • 例: 「申請の手順についてご教示いただけますでしょうか」
  • ご指導(しどう)いただけますでしょうか
    • 用途: 上司や先輩など、目上の人に対して使います。単なる知識だけでなく、方向性や心構えなどを教えてほしい時に適しています。
    • 例: 「今後の進め方について、ご指導いただけますでしょうか」
  • ご指南(しなん)いただけますでしょうか
    • 用途: 武道や芸能など、専門的な技術や知識を教えてもらう時に使います。一般的なビジネスメールではあまり使いませんが、敬意を強調したい時に使われることもあります。

【状況別】コピペで使える!「やり方」を聞く時のメール・口頭例文

状況に合わせて使い分けられるよう、具体的なシーン別の例文を用意しました。メールやチャット、口頭での依頼に活用してください。

上司や先輩に業務の進め方を聞く時

単に「分かりません」と言うのではなく、「教えてもらいたい」という前向きな姿勢を示しましょう。

  • 例文:
    「〇〇の件につきまして、進め方についてご相談させていただけますでしょうか。お忙しいところ恐縮ですが、ご指導いただけますと幸いです。」

システムやツールの操作方法を聞く時

具体的な操作手順が不明な場合は、「ご教示」を使うのがスムーズです。

  • 例文:
    「新システムの登録手順について、不明点がございます。マニュアルを拝見したのですが、〇〇の設定方法について理解が及ばず、ご教示いただけますでしょうか。」

初めての業務で「不慣れ」を理由に聞く時

初めてのことで自信がない場合は、「不慣れ」というクッション言葉を使うと、謙虚さが伝わります。

  • 例文:
    「本業務については不慣れな点が多く、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。〇〇の手順について、詳しくご教示いただけますでしょうか。」

自分の「勉強不足」を詫びつつ質問する時

以前聞いたかもしれない、あるいは常識かもしれないことを聞く場合のフレーズです。

  • 例文:
    「私の勉強不足で大変恐縮ですが、〇〇の件について改めて確認させていただけますでしょうか。初歩的な質問で申し訳ございません。」

脱・幼稚な表現!「やり方」をビジネス用語に変換しよう

「やり方」という言葉自体は間違いではありませんが、ビジネスシーンでは少し子供っぽい、あるいはカジュアルすぎる印象を与えることがあります。
対象に合わせて、より適切な名詞に変換しましょう。

  • 「やり方」の言い換え
    • 手順: 具体的なステップや順番。(例:登録の手順)
    • 方法: 物事を行う手段。(例:解決の方法)
    • 進め方: 業務やプロジェクトの進行プロセス。(例:今後の進め方)
    • 操作方法: 機械やシステムの扱い方。(例:管理画面の操作方法)
    • フロー: 業務の流れ。(例:承認フロー)
  • 「分からない」の言い換え
    • 不明点がある: 「分からないところがある」の丁寧な表現。
    • 理解が及ばない: 自分の能力不足で理解できないという謙遜表現。
    • 定かではない: 自信がない、確信が持てない時。

「自分で調べろ」と言われないために!質問のコツ

敬語が完璧でも、質問の中身が「丸投げ」だと、相手をイラッとさせてしまうことがあります。「こいつはデキるな」と思わせる質問のコツを押さえましょう。

悪い例:「これ、どうすればいいですか?」(丸投げ)

これは相手にゼロから説明させることになり、時間を奪ってしまいます。「まずは自分で考えろ」と言われてしまう典型的なパターンです。

良い例:「ここまで調べたのですが、ここから先が不明で…」

「現状」と「何が分からないのか」を明確にします。

  • ステップ1: まず自分でマニュアルや過去の資料を調べる。
  • ステップ2: 「〇〇までは理解できたのですが、△△の部分が分からず…」と伝える。
  • ステップ3: 「私は□□ではないかと考えているのですが、この認識で合っていますでしょうか?」と仮説を提示する。

ここまで準備して質問すれば、相手は「YES/NO」や不足部分の補足だけで済むため、快く教えてくれるはずです。

よくある質問

Q. 「分かりません」の謙譲語・丁寧語は?

A. 「分かりかねます」がよく使われますが、これは「(私の立場では)判断できない、答えられない」という拒絶のニュアンスが含まれることがあります。
単に知識がないことを伝えるなら「存じ上げません」「勉強不足で申し訳ございません」などが適切です。

Q. 「存じ上げません」と「分かりかねます」の違いは?

A.

  • 存じ上げません: 「知っているか、知らないか」の知識の有無について。「その件は存じ上げません(知りません)」
  • 分かりかねます: 「判断できるか、できないか」や、婉曲的なお断り。「今後の予定については分かりかねます(判断できません)」

Q. 何度も同じことを聞く時の枕詞は?

A. 「度々(たびたび)申し訳ございません」「重ねての質問で恐縮ですが」「念のための確認となり恐縮ですが」といった言葉を添えると、丁寧な印象になります。

まとめ

ビジネスシーンで「やり方が分からない」ことは恥ずかしいことではありません。大切なのは、その伝え方です。

  • 基本フレーズ: 「ご教示いただけますでしょうか」「ご指導いただけますでしょうか」
  • 語彙の変換: 「やり方」→「手順」「方法」などに言い換える。
  • 質問の姿勢: 「どこまで分かっているか」を伝え、丸投げしない。

これらのポイントを意識するだけで、あなたの評価は「仕事ができない人」から「熱心で丁寧な人」へと変わるはずです。分からないことは素直に、かつスマートに聞いて、確実に業務を遂行していきましょう。

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