部屋着やスポーツウェアとして活躍するジャージですが、長く着ているうちにゴムが伸びてしまったり、ネット通販で買ったらサイズが大きすぎたりして、「ウエストがゆるい」と悩むことは少なくありません。
特に紐がついていないタイプや、ゴムと生地が一緒に縫製されているタイプだと、「どうやって直せばいいの?」「裁縫は苦手だしミシンも持っていない」と諦めてしまいがちです。また、子供の成長を見越して大きめを買ったものの、ずり落ちてきて危ないという親御さんの悩みもよく耳にします。
この記事では、針と糸を一切使わずに今すぐできる「縫わない」応急処置から、ダイソーやセリアなどの100均グッズを活用したアイデア、そして手縫いで目立たずに詰める本格的なお直し方法まで、幅広く解説します。
特別な道具がなくても、家にあるものだけで解決できる方法はたくさんあります。自分に合ったやり方を見つけて、ジャージを快適なサイズに調整しましょう。
【縫わない】1分で完了!ジャージのウエストを詰める超簡単な裏技
まずは、裁縫道具を一切使わず、家にあるものだけで今すぐウエストを詰める方法を紹介します。出かける直前や、一時的にサイズを合わせたい場合に最適です。
「ヘアゴム」でベルトループを作る(応急処置)
ベルトループ(ベルト通し)がないジャージでも、ヘアゴムを使えば簡易的なループを作ることができ、手持ちのベルトを通せるようになります。
- ゴムを通す: ジャージのウエスト部分の内側にあるタグや、縫い目の折り返し部分にヘアゴムを通し、輪っかを作ります(タグがない場合は省略)。
- 生地を結ぶ: もっと簡単な方法は、ウエストの余った生地を外側(または内側)でつまみ、髪を結ぶようにヘアゴムで縛る方法です。Tシャツを上から出せば、結び目は隠れて見えなくなります。
- 即席ベルト: 縛るのが難しい厚手の生地の場合、ヘアゴムを2本繋げて長くし、ベルトループ代わりにして紐やベルトを通すことも可能です。
「安全ピン」を使ってタックを作る(見えない位置で固定)
安全ピンを使えば、好きな分量だけウエストを縮めることができます。
- 位置を決める: ウエストの左右(腰骨のあたり)や後ろ中心など、目立たない場所を選びます。
- 生地を折り畳む: 縮めたい分だけ生地をつまみ、内側に折り畳んで「タック(ひだ)」を作ります。
- ピンで固定: 折り畳んだ生地を安全ピンで留めます。このとき、ピンの金属部分が肌に直接当たらないよう、必ずジャージの内側からではなく、生地の間に留めるか、肌着の上から着るように注意してください。
「事務用クリップ」で一時的に留める
家の中に安全ピンすらない場合は、事務用の「ダブルクリップ」や「目玉クリップ」でも代用可能です。
- 方法: ウエストの余った部分を背中側でつまみ、折り返してクリップで挟むだけです。
- 注意: クリップは座った時に背中に当たって痛い場合があるため、あくまで短時間の応急処置として利用するのが無難です。
100均グッズで解決!ダイソー・セリアで買える「ウエスト調整アイテム」
「もう少し見た目を良くしたい」「毎回セットするのは面倒」という場合は、100円ショップで手に入る便利グッズを活用しましょう。手芸コーナーだけでなく、文具やトラベルコーナーにも使えるアイテムがあります。
本来はスカート用?「ウエスト調整ベルト/バックル」の活用
ダイソーやセリアの手芸コーナーには、「スカートベルト」や「楽らくゴムベルト」といった名称の商品が置いてあることがあります。
- ゴムベルト: バックルがない(または平らな)ゴム製のベルトで、ベルトループにパチンと留めるだけでウエストを締め付けられます。ジャージにベルトループがない場合は、安全ピンで簡易ループを作ってから装着すると安定します。
- 調整バックル: 制服のスカートなどを短くするためのクリップ付きゴムバンドも、ジャージのウエスト調整に流用できます。
伸びる靴紐や帽子クリップを代用するアイデア
本来の用途とは違いますが、ジャージの調整に驚くほど役立つアイテムです。
- 伸びる靴紐: ウエストに紐通し穴がある(または開ける)場合、普通の紐の代わりに「伸びる靴紐(ゴム製の靴紐)」を通すと、結んだままでも脱ぎ着がしやすくなり、フィット感も向上します。
- 帽子クリップ: 本来は帽子が風で飛ばないように服と繋ぐクリップですが、短いゴムの両端にクリップが付いている構造を利用し、ウエストの余った部分を左右から引っ張って留める「シェイパー」として使えます。
裁縫上手(ボンド)で折り込んで接着する荒技
「針と糸は使いたくないけど、安全ピンは危ない」という場合、布用接着剤(「裁縫上手」など)を使う手があります。
- ウエストの余分な生地をつまんで、内側に倒します。
- 重なる部分に布用接着剤を塗り、アイロンで圧着します。
- 洗濯しても取れにくい強力な接着剤を使えば、縫ったのと変わらない強度でサイズダウンできます。ただし、一度接着すると元に戻すのは難しいため、サイズ確認は慎重に行いましょう。
【手縫いOKな人向け】ミシンなしで目立たず詰める方法
少しの手間をかけられるなら、手縫いで調整するのが最も見た目がきれいで、着心地も良いです。ミシンがなくても、針と糸さえあれば数分で完了します。
道具は針と糸だけ!「波縫い(なみぬい)」でギャザーを寄せる
最もシンプルな方法です。
- ウエストの内側(背中部分など)の生地を、縮めたい幅の分だけ「波縫い(チクチクと縫う)」します。
- 縫い終わったら糸をギュッと引っ張ります。すると生地が縮まってギャザー(しわ)が寄り、ウエストが締まります。
- 好みのサイズになったら玉止めをして完了です。糸を切れば元に戻せるので、子供服の調整にもおすすめです。
外から糸が見えない「コの字縫い」の手順
仕上がりの美しさにこだわるなら「コの字縫い(ラダーテープ縫い)」が最適です。
- 縮めたい部分をつまみ、山折りにします。
- 折り山の根元部分を、左右交互にすくうように縫い進めます(カタカナの「コ」の字を描くように)。
- 糸を引っ張ると、縫い目が内側に隠れて見えなくなり、生地同士がピタッとくっついた状態で固定されます。外側からは縫った跡がほとんど分かりません。
ゴムと生地が縫い付けられているタイプの直し方(追加ゴムを通す)
アディダスやナイキなどのスポーツジャージに多いのが、ウエストゴムと生地が一緒に縫製(ステッチ)されていて、ゴムを引き抜けないタイプです。この場合、ゴム交換は困難ですが、以下の方法で解決できます。
- 追加ゴム法:
- ウエストの内側の一部(縫い目のない部分)に、リッパーやハサミで小さく切り込みを入れます(表面の生地だけを切る)。
- そこから新しい「平ゴム」や「丸ゴム」を、既存のゴムの上に重ねるように一周通します。
- 新しいゴムを結んで調整すれば、元のゴムはそのままで、ウエストをきつくすることができます。
ゴム交換で完全復活!伸びきったジャージの直し方
ゴムが完全に劣化して伸びきっている場合は、新しいゴムに入れ替えるのがベストです。
ゴム通し口がない場合の「穴の開け方」と処理
ゴム通し口が見当たらない場合や、縫い閉じられている場合は、自分で作る必要があります。
- 場所選び: ウエストの内側、後ろ中心や脇の縫い目付近が目立ちにくくおすすめです。
- 穴あけ: リッパーで縫い目を1〜2cmほど丁寧にほどくか、ハサミで生地の内側だけを縦に少し切ります。
- ほつれ止め: 切り口から生地がほつれてこないよう、「ほつれ止め液(100均にもあり)」を塗るか、周囲を簡単にかがり縫いしておくと長持ちします。
適切なゴムの太さと長さの決め方
- 太さ: 元入っていたゴムと同じ幅のものを選ぶのが基本ですが、分からない場合は1.5cm〜2.5cm幅の「平ゴム」が汎用性が高く安定します。細すぎるゴムは食い込んで痛くなる原因になります。
- 長さ: 自分のウエスト実寸の80%〜90%程度の長さが目安です。実際に腰に巻いてみて、少しきついと感じるくらいでカットすると、通した後にちょうど良いフィット感になります。
紐なしジャージに「紐」を後付けするカスタマイズ
ゴムだけでは不安な場合、紐を追加して「縛れるジャージ」に改造することも可能です。
- ウエストの前面(おへそのあたり)の内側または外側の生地に、左右2箇所小さな穴を開けます。
- 穴の周囲をボタンホールステッチで補強するか、100均の「ハトメパンチ」で金具を取り付けます。
- そこから靴紐や手芸用の紐を通せば、紐付きジャージの完成です。
よくある質問(Q&A)
Q. 子供の体操服でも痛くならない方法は?
子供は動き回るため、安全ピンやクリップは怪我の原因になり得ます。最も安全なのは、手縫いでゴムを詰めるか、新しいゴムを追加する方法です。一時的なら、肌に当たらないよう「ヘアゴム」で外側から生地を結ぶ方法が安全です。
Q. 洗濯しても取れない方法はどれですか?
「安全ピン」や「クリップ」は洗濯時に外す必要がありますし、錆びる原因になります。「手縫い」や「ゴム交換」、「布用接着剤」での調整であれば、そのまま洗濯機で洗っても問題ありません(ネット使用推奨)。
Q. アディダスなどのブランドジャージでもゴム交換できますか?
前述の通り、ゴムと生地が一体化して縫われているタイプは、元のゴムを抜くのが非常に困難で、無理に抜くと生地がボロボロになります。無理に交換しようとせず、「内側に穴を開けて、新しいゴムを追加で通す」方法が、ブランドジャージを傷めずに直す最適解です。
まとめ
ジャージのウエストがゆるい時の対処法は、状況や手持ちの道具に合わせて選べます。
- 今すぐ直したい(裁縫なし): ヘアゴムで結ぶ、安全ピンでタックを作る。
- もっと便利に(100均活用): 楽らくゴムベルトや、帽子クリップを活用する。
- きれいに直したい(手縫い): コの字縫いで詰める、または内側から追加のゴムを通す。
特に「ゴムが縫い付けられているタイプ」で諦めていた方は、ぜひ「追加ゴムを通す」方法を試してみてください。高価なジャージを買い直すことなく、快適な着心地を取り戻すことができます。



