フランス発の動画共有サイト「Dailymotion(デイリーモーション)」。YouTubeに次ぐ規模を誇り、様々な動画が楽しめる一方で、インターネット上では「デイリーモーション やばい」「ウイルスに感染する」「違法サイトじゃないの?」といった、安全性に関する不安な声をよく耳にします。無料で動画が見られるのは魅力的ですが、その裏に潜むリスクを知らずに利用するのは怖いですよね。また、「お住まいの地域ではご視聴できません」というエラーが出て、戸惑った経験がある方もいるかもしれません。この記事では、デイリーモーションがなぜ「やばい」と言われるのか、その理由となるウイルスや違法性のリスクから、見るだけで違法になるのかという法的な疑問、そして安全に利用するための具体的な対策まで、皆さんの疑問に寄り添いながら、分かりやすく解説していきます。
動画サイトを安全に楽しむためには、プラットフォームの特性とリスクを正しく理解しておくことが不可欠です。この記事を読めば、デイリーモーションに関する不安が解消され、危険を回避しながら、安心して動画コンテンツを楽しめるようになるはずです。
デイリーモーションが「やばい」と言われる3つの理由
デイリーモーション自体は、フランスの企業が運営する合法的な動画共有プラットフォームです。しかし、その利用環境やコンテンツの性質から、「やばい」と言われるリスクが潜んでいます。
理由1:著作権を無視した「違法アップロード動画」の存在
デイリーモーションには、アニメ、ドラマ、映画、バラエティ番組など、著作権者の許可を得ずに無断でアップロードされた「違法動画」が多数存在しています。
- 削除のいたちごっこ:
- 運営側も対策を行っていますが、アップロードされる数が膨大で、削除が追いついていないのが現状です。
- 画質や音質の悪さ:
- 違法動画の多くは、画質や音質が悪く、画面の一部が加工されていたり、反転していたりすることがあります。これらは、自動検知システムを回避するための工作です。
理由2:ウイルス感染やフィッシング詐欺のリスク
違法動画が蔓延するサイトは、サイバー犯罪者の標的になりやすい傾向があります。
- 悪質な広告:
- 動画再生前や再生中に表示される広告の中に、「ウイルスに感染しました」といった偽の警告を出したり、怪しいアプリをダウンロードさせようとしたりする悪質な広告(マルウェア広告)が紛れ込んでいる可能性があります。
- フィッシング詐欺:
- 偽の当選画面などを表示し、個人情報やクレジットカード情報を入力させようとするフィッシングサイトへ誘導されるリスクもあります。
理由3:過激なコンテンツやセンシティブな広告への注意
YouTubeに比べて規制が緩やかだった時期があるため、一部に過激なコンテンツや、子供の視聴には不適切なセンシティブな広告が表示されることがあります。
- フィルタリングの限界:
- ファミリーフィルター機能などはありますが、完全に不適切なコンテンツを遮断できるわけではありません。
【つまずきやすいポイント】見るだけで違法?逮捕される?
「違法動画があるなら、それを見ただけで私も犯罪者になってしまうの?」と不安に思う方も多いでしょう。ここが最もつまずきやすいポイントです。
ストリーミング視聴とダウンロードの法的違い
現在の日本の著作権法では、違法にアップロードされた動画を「ストリーミング再生(視聴)」する行為自体は、刑罰の対象とはなりません。
- ストリーミング:
- データを端末に保存せず、再生しながら見る方式。これ自体は違法ではありません。
- ダウンロード:
- データを端末に保存する行為。こちらは法律で厳しく規制されています。
「違法と知りながらダウンロード」は刑罰の対象
重要なのは、「違法にアップロードされたものであると知りながら、その動画や音楽をダウンロードする行為」は違法であり、刑罰(2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方)の対象となる可能性があるということです。
- スクリーンショットや画面録画も注意:
- これらも広義の複製(ダウンロード)にあたる可能性があるため、違法動画に対して行うのは避けるべきです。
結論として、見るだけで逮捕されることはありませんが、違法動画の視聴は著作権侵害を助長する行為であり、倫理的な問題や、ウイルス感染などのセキュリティリスクを高める行為であることを認識しておきましょう。
デイリーモーションを安全に利用するための注意点と対策
リスクを避けてデイリーモーションを安全に利用するためには、以下の対策を徹底しましょう。
公式チャンネルやパートナー企業の動画を選ぶ
デイリーモーションには、ニュースメディア、スポーツ団体、音楽レーベルなどが運営する公式チャンネルも多数存在します。
- 公式マークの確認:
- チャンネル名の横にチェックマーク(認証バッジ)がついている公式アカウントの動画であれば、著作権の問題もなく、安全に視聴できます。
セキュリティソフトの導入とOSのアップデート
ウイルスやマルウェアからデバイスを守るための基本です。
- セキュリティソフト:
- 信頼できるセキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保ちましょう。不正な広告やサイトへのアクセスをブロックしてくれます。
- OSのアップデート:
- スマホやPCのOS(iOS, Android, Windowsなど)を最新にすることで、セキュリティの脆弱性を修正できます。
怪しい広告やリンクは絶対にクリックしない
- 「ウイルスに感染しました」は無視:
- ブラウザ上で突然表示される警告は、ほぼ全てが偽の警告(フェイクアラート)です。慌ててクリックしたり、電話をかけたりせず、タブを閉じて無視しましょう。
- ダウンロードボタンに注意:
- 動画の再生画面に見せかけた偽のダウンロードボタンなどが表示されることもあります。安易にクリックしないようにしましょう。
「お住まいの地域ではご視聴できません」と出るのはなぜ?
デイリーモーションを見ていると、「この動画は、お住まいの地域ではご視聴できません(Geo-blocking)」というエラーメッセージが表示されることがあります。
ジオブロッキング(地域制限)の仕組み
これは、動画の配信者が、特定の国や地域からのアクセスを制限しているために起こります。
- 著作権や放映権の関係:
- テレビ番組や映画などは、国ごとに配信の権利が決まっています。そのため、日本国内からは見られない、あるいは逆に日本国外からは見られないように設定されている場合があります。
VPNを使えば見れる?リスクと注意点
VPN(仮想プライベートネットワーク)を使って、接続元の国を偽装することで、この制限を回避して視聴できる場合があります。
- 規約違反の可能性:
- ただし、サービスの利用規約でVPNの使用を禁止している場合や、VPN経由でのアクセス自体が不安定になる場合もあります。
- セキュリティリスク:
- 無料のVPNアプリなどの中には、通信内容を傍受したり、個人情報を収集したりする悪質なものも存在するため、利用には十分な注意が必要です。
デイリーモーションに関するよくある質問
デイリーモーションについて、皆さんが疑問に思われがちな点についてQ&A形式で解説します。ここでの情報が、皆さんの疑問を解消する一助となれば幸いです。
デイリーモーションはどこの国のサイトですか?
デイリーモーションは、フランスのパリに本社を置く動画共有サービスです。2005年に設立され、現在はフランスのメディア・コングロマリットであるVivendi(ヴィヴェンディ)の傘下にあります。
デイリーモーションは無料で利用できますか?
はい、デイリーモーションは基本的に無料で利用できます。動画の視聴にあたって、会員登録や料金の支払いは必須ではありません。ただし、動画の再生前や途中に広告が表示されることがあります。
デイリーモーションのクッキー(Cookie)は安全ですか?
デイリーモーションのサイトにアクセスすると、クッキーの利用に関する同意を求められることがあります。これは、ユーザーの利便性向上や広告配信のために利用されるもので、一般的なウェブサイトと同様の仕組みです。基本的には安全ですが、行動追跡(トラッキング)をされたくない場合は、ブラウザの設定でクッキーを拒否したり、「同意しない」を選択したりすることも可能です。
デイリーモーションで動画をアップロードするのは危険?
自分で撮影・作成したオリジナルの動画をアップロードすること自体は危険ではありません。しかし、他人の著作物(テレビ番組、アニメ、音楽など)を無断でアップロードすることは、著作権法違反であり、アカウントの凍結や、最悪の場合は法的責任を問われる可能性があります。絶対にやめましょう。
まとめ
デイリーモーションが「やばい」と言われる主な理由は、違法アップロード動画の蔓延と、それに伴うウイルス感染やフィッシング詐欺のリスク、そして過激な広告の存在にあります。
しかし、サイト自体は合法的なものであり、公式チャンネルの動画を楽しむ分には問題ありません。安全に利用するためには、
- 違法動画は視聴しない、絶対にダウンロードしない
- セキュリティソフトを導入する
- 怪しい広告や警告は無視する
といった対策を徹底することが重要です。
また、「お住まいの地域ではご視聴できません」というエラーは、著作権等の理由による地域制限(ジオブロッキング)が原因です。
この記事を通じて、デイリーモーションに潜むリスクと安全性、そしてトラブルを避けて動画を楽しむための正しい知識についての理解が深まり、ご自身の判断で安全に利用できるようになる一助となれば幸いです。



