マクドナルドのモバイルオーダーを利用していて、「受け取りに進む」ボタンを押した後に渋滞に巻き込まれてしまった、あるいは「時間指定」のつもりで自宅で早めに確定してしまった…。
そんな時、真っ先に頭をよぎるのは「商品はどうなってしまうの?」「時間を過ぎたら廃棄されて、返金もされない?」という不安ではないでしょうか。
マクドナルドは「できたて」の品質を重視しているため、実は商品の保管時間(品質保持期限)について非常に厳しいルールを持っています。
この記事では、2025年現在のマクドナルドのルールに基づき、モバイルオーダーで受け取り時間を過ぎた場合に商品はどうなるのか、廃棄のリスク、そして遅れると分かった時点で取るべき対処法について詳しく解説します。
【緊急】「受け取りに進む」を押した後に時間を過ぎたらどうなる?
まず、最も緊急度が高いケースから解説します。
あなたが既にアプリ上で「受け取りに進む(決済確定)」ボタンを押してしまい、その上で店舗への到着が遅れている場合です。
このボタンを押した瞬間、店舗のキッチンモニターにはオーダーが表示され、スタッフはすぐに調理を開始します。つまり、「今すぐ受け取る」という意思表示をしたことになります。
調理完了から「15分〜20分」経過で廃棄されるリスク
マクドナルドには「メイド・フォー・ユー」というシステムがあり、できたての商品を提供することをポリシーとしています。逆に言えば、「作ってから一定時間が経過した商品は、品質基準を満たさないため廃棄する」という厳しいルールが存在します。
具体的な時間は公表されていませんが、一般的にフライドポテトやバーガー類は調理後15分〜20分程度が品質保持の目安とされています。
- 数分の遅れ: 商品はカウンターで保管されており、問題なく受け取れます(少し冷めている可能性はあります)。
- 15分以上の遅れ: 商品が冷めて品質が落ちたと判断され、衛生管理の観点から廃棄される可能性が高いです。
冷めたポテトやバーガーの「作り直し」はしてもらえる?
「遅れたのはこちらのミスだけど、廃棄されたなら新しく作り直してもらえるのでは?」と期待するかもしれません。
しかし、これは店舗側の義務ではありません。
モバイルオーダーは「お客様がすぐに受け取れる状態」で注文を確定させるサービスであり、遅刻による品質劣化は購入者の責任となります。
店舗スタッフの好意で作り直してくれるケースも稀にありますが、基本的には「冷めた商品を受け取る」か、廃棄済みの場合は「商品を受け取れない(代金のみ支払い)」という最悪のケースもあり得ることを覚悟しておく必要があります。
連絡なしで放置(バックレ)した場合の返金対応
「もう間に合わないから」といって、店舗に連絡もせずに行かない(放置する) のは絶対に避けてください。
モバイルオーダーは決済が完了しているため、商品を受け取りに行かなくても代金は請求されます。そして、お客様都合によるキャンセルの場合、返金は一切行われません。
無断キャンセルは店舗にとってフードロスという損害になるだけでなく、あなたのアカウントに利用制限がかかるリスクもゼロではありません。
ドライブスルーは違う?「注文番号」の有効期限
次に、「ドライブスルー」や「パーク&ゴー(駐車場受取)」を選択している場合です。
この場合、仕組みが異なるため、先ほどのような「廃棄リスク」は低くなります。
受け取りボタンがないドライブスルー・パーク&ゴーの仕組み
ドライブスルー受け取りの場合、アプリ上で注文を確定させても、すぐには調理が始まりません。
あなたが店舗のレーンに並び、マイクに向かって「注文番号」を伝えた瞬間に初めて決済が確定し、調理がスタートします。
つまり、店舗に到着するまでは「注文データがサーバーにあるだけ」の状態なので、到着がどれだけ遅れても商品が冷めたり廃棄されたりすることはありません。
注文確定から「60分〜2時間」以内なら来店すればOK
ただし、注文データ自体にも有効期限があります。
一般的には、注文確定から60分〜2時間程度(店舗の営業時間内)経過しても来店がない場合、注文データは自動的に消去(キャンセル)されます。
ドライブスルーの場合は決済確定前なので、データが消えても代金は請求されません。遅れる場合は一度注文し直せば良いだけなので、焦る必要はありません。
そもそもマックのモバイルオーダーに「時間指定」はない
多くのトラブルの原因となっているのが、「マックのモバイルオーダーには時間指定(予約)機能がある」という勘違いです。
多くの人が勘違いする「予約機能」の不在
2025年現在、マクドナルドのモバイルオーダーには「〇〇時に受け取る」という時間指定機能はありません。
他社のネット注文(ケンタッキーやモスバーガーなど)には予約機能があることが多いため混同しがちですが、マックのシステムはあくまで「レジに並ばないための即時注文ツール」として設計されています。
「受け取りに進む」ボタンは「今すぐ作って!」の合図
アプリ上の「受け取りに進む」あるいは「決済確定」ボタンは、「予約完了」ではなく、キッチンのスタッフに対する「今すぐ作ってください!」という合図です。
「12時に食べたいから11時50分にボタンを押しておこう」と考えて自宅で操作してしまうと、店舗に着く頃には調理完了から10分以上が経過し、冷めきった商品を受け取ることになってしまいます。
失敗しない「受け取りに進む」ボタンを押すタイミング
商品を廃棄させず、かつ「できたて」を受け取るためには、ボタンを押すタイミングが命です。
店内・テイクアウトの場合:店舗に到着してからが鉄則
最も確実なのは、「店舗に到着してから」、あるいは「店舗の看板が見えてから」ボタンを押すことです。
「着いてからだと待たされるのでは?」と心配になるかもしれませんが、マックの提供スピードは早いため、店内に入って席を探したりトイレに行ったりしている間にちょうど出来上がります。冷めた商品を渡されるリスクを冒してまで、遠くからボタンを押すメリットはありません。
ドライブスルーの場合:レーンに並んで自分の番が来る直前
ドライブスルーの場合は、アプリで注文を選んだ状態で店舗に向かい、ドライブスルーのレーンに入ってから注文を確定させても遅くありません。注文番号さえ画面に出ていれば、スムーズに受け取りが可能です。
時間を過ぎて受け取れなかった場合の対処法
もし、既に「受け取りに進む」を押してしまい、どうしても到着が大幅に遅れる(または行けなくなった)場合はどうすれば良いのでしょうか。
まずは店舗へ電話連絡を入れる(無断放置は厳禁)
「20分以上遅れる」「急用で行けなくなった」という場合は、直ちに受け取り店舗へ電話連絡を入れてください。
- 遅れる場合: 「〇〇分ほど遅れます」と伝えれば、店舗によっては調理を待ってくれたり、保温バッグに入れておいてくれたりと、配慮してくれる可能性があります(あくまで店舗の好意です)。
- 行けない場合: 「行けなくなりました」と正直に伝えましょう。商品は廃棄されますが、無断放置よりは店舗への迷惑を最小限に抑えられます。
お問い合わせ窓口からの相談と返金の可能性
原則としてお客様都合のキャンセルで返金はされませんが、アプリの不具合や、やむを得ない事情がある場合は、マクドナルド公式アプリ内の「お問い合わせ」フォームから相談することは可能です。
ただし、即座に返金される保証はありません。「間違えてボタンを押してしまった」等の理由でも、店舗側が既に調理してしまっていれば、代金を負担するのはマナーとして当然という認識を持ちましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. アプリからキャンセルボタンが見当たりません。
モバイルオーダーには、一度確定(決済)した注文を利用者側からキャンセルするボタンはありません。これは、確定と同時に調理が始まるシステム上の仕様です。どうしてもキャンセルの必要がある場合は、直接店舗へ電話するしかありません。
Q. 24時を過ぎるとモバイルオーダーは受け取れませんか?
店舗の営業時間によりますが、深夜営業をしていない店舗や、メンテナンス時間(多くの店舗で深夜など)に入ると、アプリからの注文ができなくなります。既に注文済みの商品であっても、閉店時間を過ぎれば受け取ることはできませんし、返金も難しい場合があります。時間に余裕を持って注文しましょう。
Q. クーポンを使って注文した場合は戻ってきますか?
注文が確定した時点でクーポンは「使用済み」となります。もし商品を時間内に受け取れず廃棄となった場合でも、使ってしまったクーポンが戻ってくることは基本的にありません。
まとめ
マクドナルドのモバイルオーダーで「受け取りに進む」ボタンを押した後に時間を過ぎてしまった場合、以下のようなリスクがあります。
- 15分〜20分以上の遅れ: 商品の品質劣化により、廃棄される可能性が高い。
- 作り直し・返金: 基本的には対応不可(店舗の好意による例外はあるが期待しないこと)。
- ドライブスルー: 来店(マイク申告)前なら遅れても問題ない。
マックのモバイルオーダーには「時間指定機能」はありません。
失敗を防ぐための鉄則は、「必ず店舗に到着してから『受け取りに進む』ボタンを押すこと」です。
もし遅れることが確定したら、放置せずに必ず店舗へ電話連絡を入れましょう。それが、無駄な廃棄を防ぎ、トラブルを避けるための唯一の方法です。



