年に一度の、可愛いお孫さんの誕生日。「今年は何を贈ろうか」と考える時間は、おじいちゃん・おおばあちゃんにとって幸せな悩みの一つですよね。
最近では、「本人が一番欲しいものを買えるように」と、プレゼントとして現金を選ぶ家庭が増えています。しかし、いざ現金を渡すとなると、「いくら包むのが一般的なの?」「ただ渡すだけじゃ味気ない?」「息子夫婦に気を遣わせてしまわないか…」など、新たな悩みが生まれるものです。
この記事では、そんな祖父母の皆さんの疑問をすべて解決するために、孫の誕生日祝いに現金を贈る際の年齢別リアルな金額相場から、知っておきたい渡し方のマナー、そして息子・娘夫婦との円満な関係を保つコツまで、分かりやすく解説します。
孫への誕生日プレゼントに現金は「大いにアリ」!
まず結論から言うと、現代において孫への誕生日プレゼントに現金を選ぶのは「大いにアリ」です。
なぜ現金が喜ばれるのか?
成長するにつれて、孫の興味や欲しいものは目まぐるしく変わります。小学生ならゲームソフト、中学生なら好きなアイドルのグッズ、高校生なら洋服やコスメ…と、祖父母がその時々の流行を正確に把握するのは至難の業です。
現金であれば、お孫さん自身が「今、一番欲しいもの」を選べるため、プレゼントがタンスの肥やしになる心配がありません。また、貯金して少し高価なものを買う資金にするなど、お金の使い方を学ぶ良い機会にもなります。
ただし「渡し方」には配慮が必要
とても喜ばれる現金ですが、お財布から直接出して渡したり、金額が他の親戚と比べて高すぎたりすると、かえって気を遣わせてしまうことも。マナーを守り、事前に息子・娘夫婦とコミュニケーションをとることが、お互いにとって気持ちの良いお祝いにするための鍵となります。
【年齢別】孫への誕生日祝い、現金の金額相場はいくら?
最も悩ましい金額相場を、年齢別に見ていきましょう。あくまで一般的な目安なので、ご家庭の状況に合わせて調整してください。
| 年齢 | 金額相場の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 未就学児 (0~6歳) | 5,000円~1万円 | 絵本やおもちゃ等のプレゼントと併用することが多い |
| 小学生 (7~12歳) | 5,000円~1万円 | 自分でお金を使うようになる時期。金額を固定する家庭も |
| 中学生・高校生 (13~18歳) | 1万円~3万円 | 行動範囲が広がり、欲しいものの単価も上がるため増額傾向 |
| 大学生・社会人 | 1万円~5万円 | 節目の年として多めに包むか、卒業を機に終了するか要相談 |
未就学児(0歳~6歳):5,000円~1万円 + プレゼント
まだ自分でお金の価値を完全には理解できない年齢です。そのため、現金だけを渡すよりは、絵本やおもちゃ、洋服といった「モノ」のプレゼントに現金を添える形が喜ばれます。現金の管理はご両親にお任せすることになります。
小学生(7歳~12歳):5,000円~1万円
自分でお小遣い帳をつけ始めたり、友達と買い物に行ったりと、お金に興味を持つ時期です。この頃から「誕生日は毎年〇〇円」と金額を固定するご家庭も多いようです。
中学生・高校生(13歳~18歳):1万円~3万円
部活動や友人との交際、趣味などで行動範囲がぐっと広がり、欲しいものの値段も上がります。お祝いの気持ちとして、相場も少しアップする傾向にあります。
大学生・社会人:1万円~5万円
一人暮らしの足しにしたり、成人のお祝いを兼ねたりと、大きな節目として多めに包むケースも見られます。一方で、就職などを機に「誕生日プレゼントは卒業」とするご家庭も多いので、事前に方針を相談しておくと良いでしょう。
これだけ押さえればOK!現金を渡す時の3つのマナー
現金を贈る際は、ひと手間加えるだけで、よりお祝いの気持ちが伝わります。
1. のし袋(ご祝儀袋)の選び方・書き方
お金は必ず「のし袋」に入れましょう。100円ショップや文房具店で手に入ります。
- 水引: 紅白の「蝶結び」を選びます。「何度あっても嬉しいお祝い事」に使うものです。
- 表書き: 水引の上に「お誕生日おめでとう」「お祝」などと書きます。
- 名前: 水引の下に、自分の名前をフルネームで書きます。
2. お札の入れ方(新札・向き)
- お札: 銀行で用意できる「新札(ピン札)」が理想です。なければ、なるべくシワのない綺麗なお札を選びましょう。
- 向き: お札の人物の肖像画が、のし袋の表側・上側にくるように揃えて入れます。
3. 渡すタイミングと添える言葉
家族が集まるお祝いの席などで、「〇歳のお誕生日おめでとう。好きなものを買うのに使ってね」と、お祝いの言葉と共に手渡しするのが一番です。遠方で会えない場合は、現金書留で送る際に、短い手紙を添えると気持ちが伝わります。
息子・娘夫婦との関係を良好に保つためのコツ
祖父母の良かれと思っての行動が、息子・娘夫婦の負担になることも。良好な関係のためには、事前のコミュニケーションが何よりも大切です。
「いくら渡すか」を事前に相談するメリット
「今年はお誕生日に〇〇円くらい包もうと思うんだけど、どうかな?」と一言相談するだけで、多くのトラブルを防げます。
- 金額が高すぎて、お返しなどに気を遣わせてしまうのを防ぐ。
- 相手方の祖父母とのバランスを取ることができる。
- 夫婦の教育方針(お金の管理など)を尊重できる。
プレゼント選びを「共同作業」にする提案
「現金にプラスして、何かモノもあげたい」という場合は、「一緒に選びに行こうか?」「〇〇円までで何か欲しいものがないか、聞いてみてくれる?」と提案するのも良い方法です。
よくあるお悩みQ&A
Q. プレゼントは何歳まであげるのが一般的ですか?
A. ご家庭によって様々ですが、「20歳(成人)まで」や「大学卒業(就職)まで」を区切りにするのが一般的です。明確なルールはないので、家族で話し合って決めましょう。
Q. 他の孫との金額の差はどうすればいいですか?
A. トラブルを避けるためにも、お孫さん同士の金額は、年齢が同じであれば同額にするのが基本です。年齢で差をつける場合は、「小学生は〇円、中学生は〇円」といったルールを家族内で共有しておくと良いでしょう。
Q. 息子夫婦に「現金は結構です」と断られたら?
A. 教育方針などで、高額な現金を受け取ることに抵抗があるご家庭もあります。その場合は無理強いせず、「じゃあ、代わりにみんなで美味しいものを食べに行こうか」「この予算で〇〇ちゃんが喜ぶものを一緒に選んでくれない?」など、別の形でお祝いする提案をしてみましょう。
Q. 毎年あげるのが経済的に負担です…
A. 無理をする必要は全くありません。金額を下げたり、現金ではなく手紙や手作りのものを贈ったり、電話でお祝いの言葉を伝えたりするだけでも、お孫さんへの愛情は十分に伝わります。
まとめ
孫の誕生日プレゼントに現金を贈ることは、本人が好きなものを選べるという点で、非常に合理的で喜ばれる選択肢です。
- 金額相場: 年齢に応じて5,000円~3万円が目安。
- 渡し方: のし袋に入れ、新札を正しい向きで包むのがマナー。
- 大切なこと: 金額で悩んだり、気を遣わせたりしないよう、事前に息子・娘夫婦と相談する。
何よりも大切なのは、お孫さんの成長を祝うおじいちゃん・おばあちゃんの気持ちです。この記事を参考に、自信を持って、素敵なお祝いをしてあげてください。



