札幌の中心地、大通公園やすすきのにも程近い4丁目交差点に位置し、かつて「4プラ」の愛称で親しまれていたファッションビル「4丁目プラザ」。1971年の開業以来、約半世紀にわたり、札幌の若者文化を牽引するランドマーク的な存在として、多くの人に愛されてきました。しかし、建物の老朽化などを理由に、惜しまれつつも2023年1月に閉館となりました。その後、跡地はどうなったのか、新しいビルはどうなっているのか、気になる人も多いでしょう。本記事では、4丁目プラザの歴史を振り返りながら、跡地に誕生する新たな複合ビル「札幌4丁目プレイス」と商業施設「4PLA」について、その詳細やコンセプト、開業時期などを解説します。新たな文化発信基地としての期待が高まる、新施設の全貌に迫ります。
4丁目プラザの歴史と果たした役割
4丁目プラザは、1971年に「札幌松坂屋」として開業しました。その後、「札幌4丁目プラザ」への名称変更を経て、2023年1月の閉館まで、50年以上にわたって営業を続けました。地下2階、地上8階建てのビルには、アパレル、雑貨、飲食店など、多種多様なテナントが入居し、特に若者向けのファッションやカルチャーの発信地として、重要な役割を果たしてきました。
札幌の若者文化の中心地として
4プラは、開業当初から、最新のトレンドを取り入れたファッションやアイテムを提供し、札幌の若者文化に大きな影響を与えてきました。特に、1980年代から1990年代にかけては、個性的なファッションを求める若者たちが集う場所となり、ストリートファッションやサブカルチャーの発信拠点としての地位を確立しました。
地域のランドマークとしての存在
大通公園やすすきのからも近い、札幌駅前通と大通が交わる4丁目交差点という一等地に立地していた4プラは、単なる商業施設にとどまらず、地域のランドマークとしても親しまれてきました。待ち合わせ場所として利用されることも多く、札幌市民にとって、4プラは日常風景の一部となっていたと言えるでしょう。
4丁目プラザ閉館とその理由
多くの人に愛された4丁目プラザでしたが、建物の老朽化や耐震基準の問題などから、2023年1月をもって閉館となりました。閉館が発表された際には、多くの市民から、長年の愛顧への感謝と、閉館を惜しむ声が聞かれました。
閉館の主な理由
- 建物の老朽化: 築50年以上が経過し、建物全体の老朽化が進んでいました。
- 耐震基準: 現行の耐震基準を満たしていないことが、閉館の大きな要因となりました。
- 維持管理費: 老朽化した建物の維持管理には、多額の費用がかかります。
跡地再開発と新ビル「札幌4丁目プレイス」
4丁目プラザの閉館後、跡地では鹿島建設株式会社による再開発プロジェクト「札幌4丁目プロジェクト新築計画(仮称)」が進行しています。このプロジェクトによって、新たな複合ビル「札幌4丁目プレイス」が建設されました。
「札幌4丁目プレイス」の概要
「札幌4丁目プレイス」は、地下1階、地上13階建ての複合ビルです。
- 低層階(地下1階~地上3階): 商業施設「4PLA(4プラ)」
- 高層階(地上4階~13階): オフィス
新たなランドマークへの期待
「札幌4丁目プレイス」は、旧4丁目プラザの跡地にふさわしい、新たなランドマークとなることが期待されています。商業エリアとオフィスエリアが融合した複合ビルとして、地域経済の活性化や、新たなビジネスチャンスの創出など、様々な効果が見込まれています。
新商業施設「4PLA」の詳細
「札幌4丁目プレイス」の低層階に位置する商業施設「4PLA」は、旧4丁目プラザの愛称を引き継ぎ、新たな魅力を備えた施設として生まれ変わります。
コンセプトは「地域に開かれた、新たな文化発信基地」
「4PLA」は、旧4丁目プラザが築いてきた歴史や文化を継承しつつ、より地域に開かれた、新たな文化発信基地となることを目指しています。
飲食フロア「ODORiBA(オドリバ)大通バル」
地下1階には、個性豊かな7つの飲食店が集まる「ODORiBA(オドリバ)大通バル」がオープン。天井高5.5メートルの開放的な空間で、食事やお酒を楽しむことができます。旧4丁目プラザの内装材をアップサイクルしたアートが壁一面に施され、歴史を感じさせる空間を演出しています。
1階 物販フロアと「4プラスポット」
1階には、4丁目十字街に面した物販フロアと、誰でも自由に利用できる共用空間「4プラスポット」が設けられます。「4プラスポット」は、札幌市電西4丁目駅の正面に位置し、カフェスタンドが隣接しています。待ち合わせや休憩など、様々な用途で利用できる、便利なスペースです。
2、3階 物販・飲食フロアと「4プラパーク」
2、3階には、物販や飲食店が出店予定です。特に3階には、壁面や天井に植栽が施され、床一面に人工芝が敷かれた、リラックスできる共用空間「4プラパーク」が登場。コンテナ店舗も設けられ、市民や観光客、ワーカーなど、誰もが気軽に立ち寄り、思い思いの時間を過ごせる空間となります。屋外テラスも併設され、多様な過ごし方が可能です。
開業時期
「4PLA」は、2025年春に開業予定です。
まとめ
「4プラ」の愛称で親しまれた「4丁目プラザ」は、札幌の若者文化を長年にわたり支え、地域のランドマークとしても重要な役割を果たしてきました。その跡地に誕生する新たな複合ビル「札幌4丁目プレイス」と商業施設「4PLA」は、旧4丁目プラザの歴史と精神を受け継ぎながら、より地域に開かれ、新たな文化を発信する拠点となるでしょう。2025年春の開業が待ち遠しい、注目の新スポットです。今後は、入居テナントなどの詳細情報にも注目していくべきでしょう。4プラの歴史を引き継ぎ、さらに発展した、新しい4PLAの今後に期待しましょう。