星の名前でラテン語のものは?かっこいい・おしゃれな一覧や意味も紹介!

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夜空を見上げると、そこには無数の星々が輝いています。アルタイル、ベテルギウス、シリウス…これらの星の名前には、どこか神秘的で、ロマンチックな響きがありますよね。「星の名前って、どんな意味があるんだろう?」「ラテン語由来のかっこいい星の名前はないかな?」「自分の子供や、ペット、あるいは創作物のキャラクターに、星の名前をつけたい」など、星の名前、特にその語源であるラテン語やギリシャ語に関心を持っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんな星の名前に関するあらゆる疑問にお答えします! 星座を構成する恒星の命名法の基本から、ラテン語やギリシャ語に由来する、かっこいい・おしゃれな星の名前を一覧でご紹介。さらに、それぞれの名前が持つ意味や由来、そして関連する神話まで、詳しく解説していきます。星々の壮大な物語に触れ、あなたの知的好奇心を満たすためのヒントが満載です。

星の名前の付け方:基本的なルールと由来

夜空に輝く無数の星々には、それぞれ名前や符号が付けられています。その命名法には、いくつかの基本的なルールと、歴史的な背景があります。

星座とバイエル符号:ギリシャ文字とラテン語の組み合わせ

私たちが普段目にする星の名前の多くは、17世紀初頭にドイツの天文学者ヨハン・バイエルが考案した「バイエル符号」に基づいています。

バイエル符号の仕組み

  • 基本的なルール: 星座の中で、明るい星から順番に、ギリシャ文字(α, β, γ…)を割り当て、その後ろに、その星が属する星座のラテン語名(の属格形)を続けるという命名法です。
    • 例: α Canis Majoris(おおいぬ座α星)
  • ギリシャ文字:
    • α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)、ε(イプシロン)…と、明るい順に割り当てられます。(※ただし、必ずしも厳密な明るさの順序ではない場合もあります)
  • 星座のラテン語名:
    • それぞれの星座には、国際天文学連合(IAU)によって定められた公式なラテン語名があります。バイエル符号では、このラテン語名を属格形(~の、という意味)にして使用します。
    • 例: おおいぬ座 → Canis Major(ラテン語名) → Canis Majoris(属格形)

このバイエル符号が、星の学術的な名称の基本となっています。

固有名:神話やアラビア語に由来する名前

バイエル符号とは別に、特に明るい恒星には、古くから伝わる「固有名」があります。これらの固有名は、様々な言語や文化、特にギリシャ神話やアラビア語に由来することが多いです。

固有名の主な由来

  • ギリシャ神話・ローマ神話: 星座にまつわる神話の登場人物や、その物語に由来する名前。
  • アラビア語: 古代ギリシャの天文学が、アラビア世界で発展し、保存された歴史的経緯から、星の位置や特徴を表すアラビア語が、固有名として定着したものが非常に多いです。
  • ラテン語: ギリシャ語からラテン語に翻訳された名前や、ローマ神話に由来する名前。
  • その他の言語: サンスクリット語など、他の古代言語に由来する名前も存在します。

私たちが「かっこいい」「おしゃれ」と感じる星の名前の多くは、この「固有名」であり、その背後には豊かな物語や歴史が隠されています。

ラテン語・ギリシャ語由来のかっこいい星の名前一覧

ここからは、ラテン語やギリシャ語に由来する、響きがかっこよく、深い意味を持つ星の固有名を、星座ごとに一覧でご紹介します。

おおいぬ座(Canis Major)

冬の夜空でひときわ明るく輝く、おおいぬ座。ギリシャ神話では、狩人オリオンが連れていた猟犬がモデルとされています。

おおいぬ座の主な恒星

  • シリウス (Sirius):
    • バイエル符号: α Canis Majoris
    • 意味・由来: ギリシャ語の「セイリオス(焼き焦がすもの、輝くもの)」に由来します。その名の通り、地球から見える恒星の中で最も明るく輝いています。
  • アダラ (Adhara):
    • バイエル符号: ε Canis Majoris
    • 意味・由来: アラビア語で「処女たち」を意味します。シリウスに次いで、おおいぬ座で2番目に明るい星です。

こいぬ座(Canis Minor)

おおいぬ座と共に、狩人オリオンの猟犬とされる星座です。

こいぬ座の主な恒星

  • プロキオン (Procyon):
    • バイエル符号: α Canis Minoris
    • 意味・由来: ギリシャ語で「犬の前に」を意味します。これは、プロキオンがシリウスよりも少し早く東の空に昇ってくることに由来しています。

オリオン座(Orion)

冬の代表的な星座で、ギリシャ神話の狩人オリオンの雄大な姿が描かれています。

オリオン座の主な恒星

  • ベテルギウス (Betelgeuse):
    • バイエル符号: α Orionis
    • 意味・由来: アラビア語で「巨人の脇の下」または「巨人の手」を意味します。赤く大きく輝く、超巨星です。
  • リゲル (Rigel):
    • バイエル符号: β Orionis
    • 意味・由来: アラビア語で「(巨人の)左足」を意味します。青白く輝く、非常に明るい星です。
  • ベラトリックス (Bellatrix):
    • バイエル符号: γ Orionis
    • 意味・由来: ラテン語で「女戦士」を意味します。オリオンの左肩に位置します。

おうし座(Taurus)

大神ゼウスが美しい娘エウロパに近づくために変身した、白い牛の姿とされる星座です。

おうし座の主な恒星

  • アルデバラン (Aldebaran):
    • バイエル符号: α Tauri
    • 意味・由来: アラビア語で「後に続くもの」を意味します。これは、おうし座のプレアデス星団(すばる)の後に続いて昇ってくることに由来します。

こと座(Lyra)

ギリシャ神話の名手オルフェウスが奏でた竪琴(たてごと)がモデルとされる星座です。

こと座の主な恒星

  • ベガ (Vega):
    • バイエル符号: α Lyrae
    • 意味・由来: アラビア語で「急降下するワシ」を意味します。七夕の「織姫星」として知られています。

わし座(Aquila)

大神ゼウスの使いであるワシがモデルとされる星座です。

わし座の主な恒星

  • アルタイル (Altair):
    • バイエル符号: α Aquilae
    • 意味・由来: アラビア語で「飛ぶワシ」を意味します。七夕の「彦星」として知られています。

しし座(Leo)

ギリシャ神話で、英雄ヘラクレスに退治された「ネメアの谷の人食いライオン」がモデルとされる星座です。

しし座の主な恒星

  • レグルス (Regulus):
    • バイエル符号: α Leonis
    • 意味・由来: ラテン語で「小さな王」または「王子」を意味します。ライオンの心臓の位置で輝いています。

おとめ座(Virgo)

農業の女神デメテルや、正義の女神アストライアなど、様々な女神の姿に例えられる星座です。

おとめ座の主な恒星

  • スピカ (Spica):
    • バイエル符号: α Virginis
    • 意味・由来: ラテン語で「麦の穂」を意味します。おとめ座の女神が持つ麦の穂先で、真珠のように白く輝いています。

さそり座(Scorpius)

狩人オリオンを刺し殺した、巨大なサソリがモデルとされる星座です。

さそり座の主な恒星

  • アンタレス (Antares):
    • バイエル符号: α Scorpii
    • 意味・由来: ギリシャ語で「アンチ・アレス(火星に対抗するもの)」を意味します。その赤々とした輝きが、火星(アレス)と競い合うように見えることから名付けられました。

おしゃれで美しい響きを持つ星の名前

かっこいい響きだけでなく、どこかおしゃれで、美しい響きを持つ星の名前もあります。

美しい響きを持つ星の名前の例

美しい響きを持つ星の名前

  • カペラ (Capella):
    • 星座: ぎょしゃ座
    • 意味・由来: ラテン語で「小さな雌ヤギ」を意味します。
  • ポラリス (Polaris):
    • 星座: こぐま座
    • 意味・由来: ラテン語で「極の」を意味し、現在の「北極星」として知られています。
  • カストル (Castor) & ポルックス (Pollux):
    • 星座: ふたご座
    • 意味・由来: ギリシャ神話に登場する双子の兄弟、カストルとポルックスの名前がそのまま付けられています。
  • プロキオン (Procyon): (再掲)
    • 星座: こいぬ座
    • 意味・由来: ギリシャ語で「犬の前に」。その響きの良さから人気があります。

珍しい・あまり知られていない星の名前

一般的な星座の明るい星以外にも、知る人ぞ知る、珍しくて深い意味を持つ星の名前が存在します。

珍しい星の名前の例

珍しい星の名前

  • アルビレオ (Albireo):
    • 星座: はくちょう座
    • 意味・由来: ラテン語の誤植から生まれたとされる名前ですが、その正体は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』にも登場する、美しい二重星です。望遠鏡で見ると、青とオレンジ色の星が寄り添うように輝いて見え、「天上のトパーズとサファイア」とも称されます。
  • ゾズマ (Zosma):
    • 星座: しし座
    • 意味・由来: ギリシャ語で「腰布」を意味します。ライオンの腰の位置で輝いています。
  • ラスアルハゲ (Rasalhague):
    • 星座: へびつかい座
    • 意味・由来: アラビア語で「蛇を遣う者の頭」を意味します。

よくある質問(Q&A)

星の名前について、さらによくある疑問点にお答えします。

Q1: 星座の名前は全てラテン語ですか?

はい、現在、国際天文学連合(IAU)によって定められている88個の星座の公式な学名は、全てラテン語です。これは、世界中の天文学者が共通の認識を持つための、国際的なルールです。例えば、「オリオン座」は学名では「Orion」、「おおいぬ座」は「Canis Major」となります。私たちが普段使う「〇〇座」という呼び方は、これらのラテン語名を日本語に訳したものです。

Q2: 太陽系の惑星の名前もラテン語由来ですか?

はい、太陽系の惑星(水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星)の英語名や学名は、ギリシャ・ローマ神話に登場する神々の名前に由来しており、その多くはラテン語に基づいています。

惑星の名前の由来(例)

  • 水星 (Mercury): ローマ神話の商業と伝令の神「メルクリウス(Mercurius)」から。
  • 金星 (Venus): ローマ神話の美と愛の女神「ウェヌス(Venus)」から。
  • 火星 (Mars): ローマ神話の軍神「マルス(Mars)」から。
  • 木星 (Jupiter): ローマ神話の主神「ユピテル(Jupiter)」から。
  • 土星 (Saturn): ローマ神話の農耕神「サトゥルヌス(Saturnus)」から。

Q3: 星に日本語の名前はありますか?

はい、日本にも古くから伝わる、星の「和名(わめい)」が存在します。

星の和名の例

  • すばる (昴): おうし座のプレアデス星団の和名。
  • あめふりぼし (雨降り星): プレアデス星団の別名。この星が霞んで見えると雨が降る、という言い伝えから。
  • ひこぼし (彦星): わし座のアルタイルの和名(七夕伝説)。
  • おりひめぼし (織姫星): こと座のベガの和名(七夕伝説)。
  • からすきぼし (唐鋤星): オリオン座の三つ星の和名。

これらの和名は、日本の豊かな自然観や、農耕文化、そして物語と深く結びついています。

Q4: 星の名前を人名につけても良いですか?

はい、星の名前を人名につけることは可能です。その響きの美しさや、込められた意味の深さから、近年人気が高まっています。

人名に使う際のポイント

  • 響きと意味: 子供の幸せや成長を願う気持ちを、星の名前が持つ意味に重ねることができます。
  • 漢字の選択: 固有名を、どの漢字で表現するかによって、印象が大きく変わります。
  • 男女のイメージ: 特定の名前に、男性的なイメージ、女性的なイメージがある場合もあります。
  • 将来的な視点: 子供が成長しても違和感のない、普遍的な名前を選ぶことも大切です。

例えば、「あきら(アキラ)」、「すばる」、「せいな(セナ)」など、星の名前に由来する名前はたくさんあります。

まとめ

夜空を彩る星々の名前には、その多くにラテン語やギリシャ語、アラビア語といった古い言語が由来となっています。

星の命名法の基本

  • バイエル符号: 星座の中で明るい星から順番に、ギリシャ文字(α, β, γ…)と、その星が属する星座のラテン語名を組み合わせて命名されます。
  • 固有名: 特に明るい恒星には、古くから伝わる固有名があり、その多くは神話や、星の位置・特徴を表す言葉に由来します。

ラテン語・ギリシャ語由来のかっこいい星の名前の例

  • シリウス (Sirius): 「焼き焦がすもの」(ギリシャ語)
  • プロキオン (Procyon): 「犬の前に」(ギリシャ語)
  • ベテルギウス (Betelgeuse): 「巨人の脇の下」(アラビア語)
  • リゲル (Rigel): 「(巨人の)左足」(アラビア語)
  • ベラトリックス (Bellatrix): 「女戦士」(ラテン語)
  • レグルス (Regulus): 「小さな王」(ラテン語)
  • スピカ (Spica): 「麦の穂」(ラテン語)
  • アンタレス (Antares): 「火星に対抗するもの」(ギリシャ語)

これらの名前は、その響きの美しさや、背後にある壮大な物語、そして深い意味から、私たちの心を惹きつけます。この記事が、星の名前に関するあなたの好奇心を満たし、夜空を見上げる楽しみをさらに深める一助となれば幸いです。

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