洗練されたデザインと、タブレットにもノートPCにもなる利便性で人気のMicrosoft Surfaceシリーズ。しかし、いざ購入を検討してインターネットで検索すると、「おすすめしない」「やめとけ」といったネガティブな評判も目につき、不安になっていませんか？
高価な買い物だからこそ、デザインの魅力だけで選んで後悔はしたくないもの。なぜ一部のユーザーから「おすすめしない」と言われてしまうのか、その具体的な理由を知っておくことは非常に重要です。
この記事では、Surfaceシリーズの購入を検討している方が知っておくべき6つのデメリット（おすすめしない理由）と、それでもなお多くの人に選ばれる3つの大きなメリットを、公平な視点から分かりやすく解説します。
Surfaceが「おすすめしない」「やめとけ」と言われる6つの理由
まず、なぜSurfaceが一部で推奨されないのか、その具体的な理由を見ていきましょう。
1. コスパが悪い（同スペックの他社PCより明らかに高い）
最も多く指摘されるのが価格の問題です。Surfaceは、同じCPUやメモリ、ストレージ容量を持つ他社のノートPCと比較して、価格が高く設定されている傾向があります。
この価格差は、高品質なディスプレイや筐体のデザイン、ブランド価値などが含まれているためですが、純粋な処理性能（コストパフォーマンス）を重視する人にとっては「割高」と感じられる大きな要因です。
2. Officeソフトが強制バンドルされている
Surfaceには、多くの場合Microsoft Office（Word, Excel, PowerPointなど）が最初からインストールされています。これは一見お得に思えますが、以下のような人にとってはデメリットになります。
- すでにOffice 365などのサブスクリプションを契約している人
- Googleドキュメントなど無料の代替ソフトで十分な人
- 会社や学校からOfficeソフトが提供されている人
これらの場合、自分には不要なOfficeソフトの代金が本体価格に上乗せされていることになり、無駄な出費となってしまいます。
3. 独特のキーボードと少ないポート（使いにくい点）
Surfaceの代名詞とも言える「タイプカバー（別売りのキーボード）」は、その薄さや軽さが魅力ですが、打鍵感（キーを打った時の感触）が独特で、好みが分かれます。長時間のタイピングには向かないと感じる人も少なくありません。
また、近年のモデルはUSB-Cポートが中心で、従来のUSB-AポートやSDカードスロットが搭載されていないことが多く、周辺機器を接続するために別途ハブやアダプターが必要になるなど、拡張性の低さも指摘されています。
4. モデルによっては性能不足（重い作業ができない）
Surfaceには、手頃な価格の「Surface Go」から高性能な「Surface Laptop Studio」まで様々なモデルが存在します。安価なモデルは、インターネット閲覧や書類作成といった日常的な作業は快適ですが、動画編集や本格的なPCゲーム、プログラミングなど、高い処理能力を要求される作業にはスペックが足りず、動作が重くなることがあります。「Surfaceだから何でもできる」と誤解して購入すると、後悔する可能性があります。
5. 修理しにくい構造と保証の問題
Surfaceはデザイン性を重視した一体型の構造になっているため、メモリの増設やバッテリー交換といった内部パーツのアップグレードや修理が非常に困難です。
故障した場合、基本的にはMicrosoftへ修理に出すことになりますが、保証期間が過ぎていると修理費用が高額になる傾向があります。自分で簡単にメンテナンスしたい、長く使い続けたいと考える人にとっては、大きなデメリットと言えるでしょう。
6. 指紋や汚れが目立ちやすい
特にブラック系のモデルや、アルカンターラ素材を使用したキーボード部分は、指紋や手の脂が付きやすく、汚れが目立ちやすいという声が多くあります。美しいデザインを保つためには、こまめな手入れが必要になります。
それでもSurfaceが選ばれる3つの大きなメリット
多くのデメリットがある一方で、Surfaceが他のPCにはない強力な魅力を持っているのも事実です。
1. 唯一無二の洗練されたデザイン
Surfaceが多くの人を惹きつける最大の理由は、そのミニマルで洗練されたデザインです。マグネシウム合金などを使用した高品質な筐体は、所有する満足感を満たしてくれます。カフェやオフィスで使っていても様になる、スタイリッシュなPCを求める人にとっては、価格以上の価値があると言えます。
2. 高精細なディスプレイと直感的なタッチ・ペン操作
Surfaceは、多くのモデルで高精細かつアスペクト比3:2の縦に広いディスプレイを搭載しており、Webサイトや文書の閲覧が非常に快適です。
また、精度の高いタッチ操作や、別売りのSurfaceペンを使った手書き入力は、メモを取ったり、PDFに書き込みをしたり、イラストを描いたりする際に絶大な利便性を発揮します。
3. タブレットにもPCにもなる「2-in-1」の利便性
Surface Proシリーズに代表される「2-in-1」スタイルは、Surfaceの大きな強みです。普段はキーボードを付けてノートPCとして使い、移動中やプレゼンではキーボードを外してタブレットとして使う、といった柔軟な使い方が可能です。iPadとノートPCの2台持ちを検討している人なら、Surface1台でその役割をこなせる可能性があります。
結論：結局、どんな人がSurfaceを買うべき？
デメリットとメリットを踏まえた上で、Surfaceの購入が向いている人、向いていない人をまとめました。
Surfaceを買って後悔する可能性が高い人
- PCの性能に対するコストパフォーマンスを最優先する人
- 動画編集やPCゲームなど、高い処理能力が必要な作業をメインに考えている人
- 多くの周辺機器を同時に接続したい、拡張性を重視する人
- 自分でPCの修理やカスタマイズをしたい人
こんな人ならSurfaceは最高の選択肢になる！
- デザインや所有欲を満たすことを重視する人
- タッチ操作やペン入力を多用する人（学生のノート取り、デザイナーなど）
- ノートPCとタブレットの2つの機能を1台でスマートにこなしたい人
- Microsoft Officeを頻繁に使い、Windows環境に慣れている人
よくある質問
Q. 大学生におすすめのSurfaceはありますか？
A. レポート作成がメインの文系学生なら「Surface Laptop Go」、ペン入力を多用する理系やデザイン系の学生なら「Surface Pro」が人気です。ただし、価格や前述のデメリットを考慮し、他のPCと比較検討することをおすすめします。
Q. Surfaceでゲームはできますか？
A. スペックの低いモデルでは難しいですが、「Surface Laptop Studio」などの高性能モデルであれば、ある程度のPCゲームはプレイ可能です。しかし、同価格帯のゲーミングPCと比較すると性能は劣るため、ゲームが主目的であれば専用のPCを選ぶべきです。
Q. 中古のSurfaceを買うのはアリですか？
A. バッテリーの劣化や修理の難しさを考えると、あまりおすすめはできません。もし購入する場合は、バッテリーの状態が良く、信頼できる販売店から保証付きで購入することをおすすめします。
まとめ
Surfaceが「おすすめしない」と言われる背景には、「価格」「拡張性」「修理のしにくさ」といった、実用面での明確なデメリットが存在します。特にコストパフォーマンスを重視するなら、他にもっと良い選択肢があるのは事実です。
しかし、その美しいデザイン、高品質なディスプレイ、そしてペンやタッチ操作が可能な「2-in-1」という独自の魅力は、他のPCでは得られないものです。
自分の使い方や価値観が、Surfaceのメリットと合致するかどうか。この記事で紹介したデメリットを許容できるかどうかをじっくり考え、後悔のないPC選びをしてください。
